淑女に年齢を訊いちゃいけません 〜薔薇乙女年齢考察1〜

 ぐぐると、必ず薔薇紳士淑女の皆さんが一度は首をかしげた、
「オイ、薔薇乙女、お前ら何歳やねん」という究極な問題。
後述しますが、あらゆる要素で答えはまちまちになっています。
淑女に年齢を訊くなど現実なら歳の数だけ肘鉄砲を食らいそうな
ところですが、ローゼンに関して重箱の隅をつつきまくってやろう
というブログですんで、考察してしまいましょう。


 まずはドールズと行きたいところですが、その前に親父である
ローゼンのトシ……というか生い立ちを振り返ってみましょう。
これがまた厄介なところでして。


 ローゼンは「我思う、故に我あり」や「フランシーヌ人形」
で知られる天才デカルトや、神と呼ばれるほどの多くの伝説を
残している錬金術サンジェルマン伯爵、そして巧みに身分を
偽って18世紀の仏国社交界にその身を置き続けたかの有名な
錬金術カリオストロの生まれ変わりまたは同一人物であると
されています。


 さらにはシヴァの女王だのソロモンだのと逢っているとまで
言われていますが、彼らはなんと紀元前10世紀、西暦にして、
なんと−1000年あたりに生きていたお方です。
ここは2000歳〜4000歳ともいわれるサンジェルマンならば
何一つ不可能はないので、紀元前の方々と逢ったのはきっと
サンジェルマンだろうと予想を立てておきます。


 で、最初に挙げた3名ですが、ウィキってみたところ、
デカルトが1596年3月31日生・1650年2月11日没
サンジェルマンが1691年か1707年生で1784年2月27日没、享年93
カリオストロが1743年6月2日生・1795年8月26日没
……という具合になっていました。


(空白期が長いとか、存命期間ダブってるとかで、本当に我々
を悩ませてくれるところですが、面白い事実が判明しました。
サンジェルマンが1691年生まれとすると、デカルト没〜サン
ジェルマン生までの空白期と、後ろ2人の存命ダブリ期間が
偶然にも全く同じ「41年」になるのです!)


 んで、カリオストロが異端の嫌疑で投獄されたのが1789年。
ジュンが紙芝居のおじさんに逢ったときは、「獄中で人形を
作っていた」とされていたので、人形を作り始めたのがこの
あたりであると見てよいでしょう。


 カリオストロは投獄後2年目で終身刑になり、投獄後6年で
獄死してしまいます。ビスクの球体関節人形一体作るのには、
30〜40センチのやつでも最大半年〜1年くらいかかるらしく、
90cmもある水銀燈だと設計図作りなども入れるとめちゃめちゃ
時間がかかります。サンジェルマンが隠居してた1746-58年辺りに
生成に成功したらしいローザミスティカを取り込む作業もある
んで(アニメでは入れることすらせずに放置でしたけども、)
とてもすぐには終わらないでしょう。


 投獄されてすぐに作り始めたとして、獄死するまでに完成
したかどうかで漫画とアニメのどちらの銀になるかが揺らぎ
ます。親父がどっか行ったの「行った」を「逝った」と解釈
すると「わたしをおいて どこかにいってしまった」の裏付
にもなりそうです。つまり置き去りのまま死んだと。


 んで、いつものごとくまた死なずに人形を生み出し続けた、
という具合になります。実際、カリオストロが獄死した後も
目撃された噂があり、ロシアまで流布されたみたいです。


 それで銀は動き始めたわけですから、つまるところ最速でも
1795年には動き始めていたことになります。漫画の掲載スタート
に物語内の時間を合わせるならば、ジュンたちの時代は2002年
になります。と、いうことは……


 2002-1795=207。水銀燈は207歳ということになります。
つまり、現代が舞台なら200〜210歳らへんという具合です。


ちなみに1795年、日本では寛政7年、写楽が活動していたあたりで
11代将軍徳川家斉が政治していました。世界ではフランス革命
戦争が起こっていました。


 ただし、ウェブラジオ曰く設定は17歳らしいです。
17歳の娘をイメージして作られたのかもしれません。まあ、
銀ちゃんの気まぐれと言われれば、それまでですけども……


 ちなみにビスクドールの起源は1840年。ドイツのベルメール
が作った球体人形も1930年半ばですんで、ローゼン氏は実に50年
も技術を先取りしていたことになります。


 ……いろいろ考察してるうちに気付けば5時ですし、
記事も長くなってきました。次の記事では作中に出てきた
台詞とともに、妹たちの年齢まで考察しようかと思います。