ローゼンメイデン2部6巻 誰かの探し物をするときはそいつの目線になって探せ

 本日入手しましたよ第6巻。金糸雀が表紙です。
背表紙真っ白だったんで、7巻はぶち抜きになるでしょう。
表紙をめくると、TALE34の時のカナが。
さっそく、話を振り返ってみましょう。


TALE32 新しい朝 
『何事も無理せずあせらずいけ』
ジュンがまた学校に行き始めますが、気分が悪くなり
学校を目の前にして保健室行きに。
そして突如、まさかの柿崎めぐがさくら中2−6へ転校してきます。
ジュンがおとめ座生まれ、めぐがええとこの子であり、
高校生のトシであることが明らかになったのもこの話でした。


TALE33 視線
『触らぬ神に祟りなしとは言うけれど触った方がいい場合もある』
ジュンもう一回学校へ。教室にうまく入り込めます。
梅岡との溝も……完全には修復しませんでした。
梅岡、ヤバいセミナーに行ったくさいです。
そして屋上ではとんでもない事態に。めぐが居たのは……
靴下も脱ぎ捨て、柵の外……だったのです。
ちなみに、めぐが2学年上ということが明らかに。つまり高1。


TALE34 籠の中
『誰かの探し物をするときはそいつの目線になって探せ』
めぐによる屋上クライシス。きらきーの苗床コレクションの
ありかが明かされたのがこの話。
ラプラスの手招きにより、蒼が銀を見つけ出します。
帰り道、桜田家に皆人が押しかけます。


TALE35 友達
『友達が家に来たら戸棚から茶菓子をスタンバれ』
皆人が家に来たはいいが、どうも不穏な様子。
「ジュンになりたい」そう願ってやまない皆人を
「変な奴だ」とそ知らぬ顔のジュン。
同じころ、蒼が銀と「時が意味を持たない」9秒前の白にて遭遇。
「君は壊れない」の頃のヌーディスト銀の幻影を破り、
大切なものは見つかったかとの戯言に唖然とする2人
そして2人が見たものは皆人が帰った直後の家にいるはずの
ジュンが水晶に閉じ込められているところだったのです。


TALE36 絆
『制服はかわいさ3割増し』
翠、まさかの学校突入!! 妄想も暴走する翠が、ジュンと
日曜日朝9時前にもかかわらず学校へ。
ジュンがごみ箱から拾ったものは……めぐの上履きであった。
ちょっ、オイ! いいのか!! おいィィィ!!
そんな読者の心配もよそに、翠の過激な想像とジュンとの絆が
見られる1話。一方……蒼と紅は、銀とめぐの絆を再確認。


TALE37 ガラスの靴
『普段おとなしい子ほど豹変するとコワい』
ジュン、早起きにも慣れて学校に行ってみると、ジュンの机に
異変が。机の中に入っていたのは、日曜に発見しためぐの上履き
でした。瞬く間に疑惑の目を向けられますが、めぐ本人の機転に
よりあっさりと解決。また平穏無事に……いきませんでした。
皆人と廊下の曲がり角でぶつかると、ジュンはめぐのことを聞き
出そうとするも、皆人はうわごとのように「俺 ジュンになるんだ」
とつぶやくばかり。ジュンも皆人がめぐのことを知らないと思い
すぐに立ち去り、ほどなく屋上への階段でめぐを発見。しかし、
そこにいたのはおしとやかなめぐではなかったのです。
まさかの素足による羞恥プレイ。ジュン、顔まで攻め抜かれ、
読者に衝撃が走りぬけた1話。


EXTRA TALE 番外編
『淋しさもやはり時に憎しみになって何かを壊す』
銀の回想の中での、めぐと銀のひとときを描いた番外編。
掲載されたのはTALE31と32の間ですが、最後に収録です。
死を望むばかりのめぐをきらきーがさらって行ってしまいましたが、
どこかでそれを叶えるのがきらきーであると悟る銀。
しかし、絆だけは捨てませんでした。



 短く振り返りましたが、ジュンが学校に行きはじめてから、
日に日にまわりの状況が変化している模様です。TALE37にて、
明らかにおかしい事態に巻き込まれたジュンですが、読んで
みるとTALE33に偶然か否かわからないのですがその片鱗が。


1日が妙に長い、TALE33開始2ページ目の六曜つきカレンダー。
これとかち合うカレンダーの年は……ありませんでした汗
単なる誤植ならそれまでなんですが、きらきーによって時を
いじくられてるっぽいのでそうとも言い切れないというか……


この分で行くと7巻表紙はヒナになるんでしょうか。
ヒナはもう……5年間、生きた姿を見せていません。
今まで物語の中で、2部に入ってからも幾度となく
真紅たちを助けたヒナですが、このヒナは……


7話載るとするとTALE44まで行くので、ここまでになんらかの
動きがあるといいですね……もちろん、いい方の。

SS速報 Fortsetzung 38 +

38・草笛みつと金糸雀の展望
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1305455931/346-378


 風邪が流行っていますが、この流れにまで乗ってしまい
11月に突入してからしばらく苦しんでおりました。
投下が遅れて本当に申し訳なかったです。皆様もお大事に
なさってください……


 20.8KB、750行ぐらいです。
 やはり、アイデアっちゅう島に橋が次々に架かると、
気持ちがいいですね。
第3部はあと4話くらいですかね。


 あと気になるニュースを入手。
なんとアントラクト以来久々に公式スピンオフが始まるようです。
掲載誌は「りぼん」ということで……まもなく21のオッチャンは
単行本を待つことにしようと思いますが……どーしよう。買っちゃおうかな?(笑)

薔薇の茨は不意に刺さると結構痛い 〜真紅考察〜

 どうもお久しぶりです。32日ぶりですか……
なかなか参上できずすみません。久方ぶりの更新は
ドール考察の第8弾で行ってみたいと思います。


 今回はこの壮大な物語のど真ん中にいる、真紅でいきます。
そのビジュアルは一度見たら忘れない、派手さも淑やかさも
兼ね備えた「真っ紅」なドレス、その対称たる深い緑色のリボン
澄んだ海のような瞳、そして金髪ツインテール。その存在感
たるや、まさにセンターポジション。名は体を表してます。


 必殺技「薔薇の尾(ローズテイル)」を繰り出すさまは本当に
画になります。またノベル版ではジャバウォックに対して放った
高PP消費技「薔薇の龍」という技も使っていました。


 桜田家、ひいては物語全部を見るとお姉さんな感じですが、
ドールの順番としては第5ドール即ち五女、結構後にあたります。
身の丈も約80cmと3番目に低く、ドールズを並べてみると
妹としても謙遜なく見ることができます。身長÷27.2で出される
体重は約2.9kg。「抱っこして頂戴」は、まあ、やや楽では
ありますね。


 見た目の通り(?)かなりの「おぜうさま」であり、ジュンの
もとに届くや否や、しょっぱなから強気に出るジュンすら瞬時に
タジタジ。だが、そこがいい。そこがいい。大事なことなので2回。


 とはいえ、本質は気高い真っ赤な薔薇のごとく、どこまでも
強い意志を持っているのも彼女。あのゲームにおいても、自ら
のやり方を求め続けています。彼女も、誰も不幸になることなく
ゲームを終わらせようとしているのです。


 水銀燈とはセットでイメージされがちですが、もっとも険悪
なふたりというのはあまりにも有名です。ゆえに水銀燈と対峙
すると大抵事態がものすごいスケールになります。これには
かなり深い因縁があり、アニメでは「オーベル」にて詳しく
語られました。あの「ジャンク」事件です。


 水銀燈の項でも軽く述べましたが、この真紅は水銀燈に対して
かなり「近距離攻撃」を喰らわせているのです。アニメ1期12話
及び原作第一部Phase21において怒りの鉄拳を喰らわせています。


 アニメ漫画どちらも鉄拳の前に片腕がもぎ取られてしまいます。
アニメではジュンたちを襲い、原作では蒼い子のローザミスティカ
ぶんどりを行ったことがもととなり、ジュンのマエストロ級の腕前
や絆の力で右腕が戻ったタイミングで水銀燈にグーパンチ。


 これはファンの間で「絆パンチ」「絆ックル」と名付けられ、
真紅の名シーンとして語り継がれることになります。
またアニメ2期12話ではアリスゲームに酔う水銀燈に対して、
これまた怒りのチョークスリーパーをキめていました。


 同じ話の中ではばらしーにマウントをとるなど完全に怒りに
火がつくと、拳もいとわずに振り下ろすという一面が見られました。
また原作第2部TALE4でも銀とつかみ合いのけんかをしていましたね。


 しかし周りに誰もいないと、どうやらかなりのリラックスぶりを
見せてくれます。これは先ほどまでの戦闘モードとは180度、いや
540度は違う……そう、ソファの上で寝っころがりながらお菓子を
むさぼるというTALE30のアレです。
まあいつも臨戦態勢に居ざるを得ない状況でしたから仕方は
ありません。かわいいですから、良しとしましょう。未読のかた
はぜひとも必見!


 そして、誰かを想う気持ちも引けを取りません。戦いに倒れた
ドールズのことは本気で慰め、また下僕の成長は褒めてくれます。
想うといえば……くんくんです。この犬には真紅も首ったけで、
彼の前では真紅でさえメロメロになります。とはいえ、やはり
大事に思っているのは……絆を確かめ合う仲間なんですねェ。


 ちなみに数秘術という学問における「5」は、
1〜9の中で中心の数。
鋭い洞察力と臨機応変さ。物事をいろんな角度から見られる。
好奇心旺盛で多趣味。感受性が高すぎて、精神的に疲れやすい。
……と、そのまんま真紅に当てはまったりします。


さて第9回からはLAP2に入ります。LAP1では語り切れなかったことや
さらに重箱の隅をつついてみたいとおもいます。

白い服の天敵はカレーうどんと墨汁 〜雪華綺晶考察〜

 ドール考察の第7弾は、第7ドールの雪華綺晶で行きます。
第1部Phase29から登場し、ものすごい勢いで暴れていきましたが
その流れはもう少し続きそうです。


 とにかく彼女は名前から髪、肌、服に至るまですべてが「白」。
真っ白が故に、何物にも染まり得ます。漫画では恐ろしいことに、
雛苺を襲い、さらには蒼星石すらも取り込んでいましたね。


 新装版第1部の表紙から比べると身体はドールズの中で一番大きく、
90cmある水銀燈を凌ぐ大きさです。ヘタすりゃ1mあります。
が、コイツには体はありません。アストラル体、精神のみで存在して
いるというとんでもない奴です。人工精霊も見当たりませんし、
ドールズの中でもかなり特異な存在です。


 世紀の人形師ローゼン生涯最大の作品のトリを飾ったのは、
なんとボディのない人形ということになります。ヒナまで作って
たどり着けなかった先の答えが「ボディを持たぬドール」という
ことなのでしょうか。


 俺は以前に、フランシーヌ(少女)と同じ霊の形なら、理想に
もっとも近づけるのではないか? と考察したのですが、この
きらきーにも自我はあります。きらきーからすれば、いやこれは
全姉妹にも言えますが、たまったもんじゃないでしょうね……
それでも、オヤジの願いをかなえたいと。うーむ……


 ちなみにコイツは、ドールの中にあるローザミスティカではなく
ドールと契約している人間の方を集めてアリスを目指すという、
かなり異質な方法で今まで動いてきています。人間は結晶の中に
閉じ込められ、苗床という形にされて力を吸われていきます。
契約者のオディールや一葉がそのなかに居ましたね。


 雪華綺晶は登場するたびに哲学的な台詞をしゃべりますが、
ある意味でヒナ以上に達観しちゃってるのかなー、と思うこと
があります。「誰が殺した 駒鳥さん」は非常にブルッときました。
ラプラスもそれ以上に変な台詞を吐いていきますから、並の人間
はとてもnのフィールドには行けないのでしょう。


 そしてある意味特徴的なのが……かなり色っぽいという点です。
とにかく色仕掛けで来ることが多く、ジュン(19)の方に契約を
迫った時は多くの読者に衝撃を残したことと思います。もう、
なんというか モロです。目安としてはBIRZ8巻口絵の銀様の
7倍くらいと考えてください(笑)


 第7ドールがばらしーだったアニメ2期12話にも出演していますが、
出演時間なんと「10秒」。何故かラプラスが手にしているローザ
ミスティカ2個の光を微笑みながら見ている様を2アングルだけ見る
ことができます。喋ってないのでCVはいません。
ゲーム版にいた気がしたのですがどうなんでしょう……
(※余談ですが、俺は「ジャぱん」の月乃の声で脳内再生して、
 SS書いたりとかYJ読んだりとかしてます(笑))


 きらきーのグッズは少なく、オークションに出るともの
すごい値段をたたき出したりします。俺が見た中で最高値は、
きらきーのカッコをしているプーリップ(高さ50cmくらいの
ドール。関節が球体。)でなんと九万円でした。
いやまあ、いつかきらきーのフィギュアは買いますけどね。



 さてドールズ考察もLAP1は残り1体。第8弾は真紅で行きます。

人生って3分の1は寝てるんだぜ   〜薔薇乙女年齢考察2〜

 12日の記事では、ローゼンの生い立ちとそこから長女水銀燈
年齢を予想して割り出してみましたが、その下の妹たちはいったい
何歳ぐらいなんでしょうか?
これまた、重箱の隅を凹ますくらい考察してみましょう。



 原作(漫画+アニメ)から「永い時間」を推測できるワードは
1.「586920時間37分前」(銀と真紅が桜田家で逢う前に最後に会った時)
2.「590714時間12分前」(銀と真紅が契約者の絆について喧嘩した時)
3.「1077480時間45分前」(銀と真紅が茶の取り合いした時)


 全て水銀燈の台詞です。んで、これを年単位になおすと
1.66年348日37分前(≒67年前)
2.67年141日2時間12分前(≒67年+5か月くらい前)
3.122年335日45分前(≒123年前)
閏年を考慮せずに計算するとカッコ内の時間になります。


 しかし、3.はジュンが19歳の「巻かなかった世界」での台詞なんで、
1〜2の5年後になりますが「巻かなかった世界」を
パラレルワールドと取る」か「実際に5年経った世界と取る」かで
また話が変わってきますが、とりあえず±5年扱いにします。


 つまるところ、五女の真紅が最低でも118〜123年前には居たことに
なります。ついでに、アニメだと銀がグレたのもそれよりも前になります。
巻いた世界が2002年春、巻かなかった世界の中が5年後の2007年とすると、
1が1935年、2が1934年秋、3が1884(79)年のことになり、3の時点では
すでに銀が出来てから大体91(86)年くらい経ってることになります。


 真紅が123年前にいたということは、カナと双子もそん時にいたと判断しても
よいでしょう。ヒナは最低でもコリンヌが疎開した1941-44年らへんには居たので、
カナと双子が最低でも123歳、ヒナが最低でも60歳ぐらいになります。


 さらに、第2部3巻では蒼い子が銀とカナの言い争いを見て、
「1番目と2番目の姉妹だから、僕らの知らない時間を過ごしたんだろう」
と言っているんで、第何ドールの順番通りに作られたことが明らかになります。


 んでその年齢差、所謂製造年の隔たりですが、これがまた不明確で
漫画第2部1巻に出てくる「少女の作り方第1号」には、
「ドールとドールの間がン百年くらい空いてる」という一文まであります。
こいつは文献にあるというだけで確定的じゃないという厄介なソースです。


 ただ、その間が長そうな姉妹ならアニメにはいました。
銀と蒼い子です。「オーベル」2話で、蒼い子の世界に入ってきた銀が
自分が第1ドールだと言います。この時に蒼い子が「第1……君が」とこぼすので、
蒼い子はこの時まで第1ドールの名前を知らなかったことになります。
銀ががらくたの山の中にいたので、もうしばらくほったらかしだったのかもですね……


 しかもこの時、しばらく一緒にいた真紅までもが真実を知ったような感じで
落胆するので、真紅も第1ドールの名前を知らなかったことになります。
さらに、真紅はオーベルの1話、サラ(19世紀後期の契約者)で
「逢ったことがあるのは第3、第4、第6だけ」と言っているので
この時にはすでにヒナがいたことになります。
1858年建立のビッグベンを背景に真紅と蒼い子がマジ喧嘩(アリスゲーム
やっているので、この時点でヒナですら最高で144歳ということになります。


 ついでにサラが「ローゼンメイデンって7体いるんでしょう?」と言っているので、
きらきーもすでに「きらきー」という存在はあった可能性があります。
が、まだ「7体作ることを決めた段階で止まっていた」可能性も捨てきれません。
真紅たちにはあくまで全7体ということだけ知らされていたかもしれません。


 さらに、翠星石がその時「真紅とは前の時代で逢った」ことを言っているため、
ヒナと逢ったことのある真紅はまだしも、下手すりゃあヒナも長い眠りを隔てた
「前の時代」にいたというセンも出てきます。ただ真紅がサラ時代でヒナに初めて
会ったというセンもあるんで、ヒナの年齢はかなり振れ幅が出てきそうです。


 きらきーはどの原作でも霊体のため、この世界にボディが存在しません。
しかし「薔薇乙女は全部で7体」という前提は出来上がってしまっています。
ヒナが144年くらい前に出来ている状態で、かつ2002年まできらきー
霊体のまま過ぎているので、いつの間にか第7ドールが実在することに
されてあの文が書かれたとすると辻褄が合ってきます。


 んで、実際に第7ドールを世に出したのが槐。ご存知ばらしーです。
これなら六女と七女の間がめちゃめちゃ空いてることになります。
……漫画とアニメは違いますけども、一つの形としてあの文が「本当の話」になります。
いつ槐がばらしーを作ったのかが問題になってきますが、2期に入ったあたりで
作ったんならまあ、0歳ということになりますね。
オーベルに出てきたのが槐っぽい人が槐本人かどうかでまた、
話が違ってきますけれども……


 今の所集められる情報だけでいえば銀が207(200〜210)歳、ヒナが120〜144歳
もしくはそれ以上(しかもアニメがソース)で、カナから真紅までがこの間に順番通り、
銀と双子までが結構空いてるっぽく、きらきーはヒナよりも若いけれども、
存在がいつ確立されたかよく分からない……
んで、ばらしーは最低でも槐が誕生した後〜0歳の間である……


 こんだけ書いといて年代がしぼれたのが6体、年齢まで絞ったのが
2体とは……ローゼンメイデンおそるべしです。

淑女に年齢を訊いちゃいけません 〜薔薇乙女年齢考察1〜

 ぐぐると、必ず薔薇紳士淑女の皆さんが一度は首をかしげた、
「オイ、薔薇乙女、お前ら何歳やねん」という究極な問題。
後述しますが、あらゆる要素で答えはまちまちになっています。
淑女に年齢を訊くなど現実なら歳の数だけ肘鉄砲を食らいそうな
ところですが、ローゼンに関して重箱の隅をつつきまくってやろう
というブログですんで、考察してしまいましょう。


 まずはドールズと行きたいところですが、その前に親父である
ローゼンのトシ……というか生い立ちを振り返ってみましょう。
これがまた厄介なところでして。


 ローゼンは「我思う、故に我あり」や「フランシーヌ人形」
で知られる天才デカルトや、神と呼ばれるほどの多くの伝説を
残している錬金術サンジェルマン伯爵、そして巧みに身分を
偽って18世紀の仏国社交界にその身を置き続けたかの有名な
錬金術カリオストロの生まれ変わりまたは同一人物であると
されています。


 さらにはシヴァの女王だのソロモンだのと逢っているとまで
言われていますが、彼らはなんと紀元前10世紀、西暦にして、
なんと−1000年あたりに生きていたお方です。
ここは2000歳〜4000歳ともいわれるサンジェルマンならば
何一つ不可能はないので、紀元前の方々と逢ったのはきっと
サンジェルマンだろうと予想を立てておきます。


 で、最初に挙げた3名ですが、ウィキってみたところ、
デカルトが1596年3月31日生・1650年2月11日没
サンジェルマンが1691年か1707年生で1784年2月27日没、享年93
カリオストロが1743年6月2日生・1795年8月26日没
……という具合になっていました。


(空白期が長いとか、存命期間ダブってるとかで、本当に我々
を悩ませてくれるところですが、面白い事実が判明しました。
サンジェルマンが1691年生まれとすると、デカルト没〜サン
ジェルマン生までの空白期と、後ろ2人の存命ダブリ期間が
偶然にも全く同じ「41年」になるのです!)


 んで、カリオストロが異端の嫌疑で投獄されたのが1789年。
ジュンが紙芝居のおじさんに逢ったときは、「獄中で人形を
作っていた」とされていたので、人形を作り始めたのがこの
あたりであると見てよいでしょう。


 カリオストロは投獄後2年目で終身刑になり、投獄後6年で
獄死してしまいます。ビスクの球体関節人形一体作るのには、
30〜40センチのやつでも最大半年〜1年くらいかかるらしく、
90cmもある水銀燈だと設計図作りなども入れるとめちゃめちゃ
時間がかかります。サンジェルマンが隠居してた1746-58年辺りに
生成に成功したらしいローザミスティカを取り込む作業もある
んで(アニメでは入れることすらせずに放置でしたけども、)
とてもすぐには終わらないでしょう。


 投獄されてすぐに作り始めたとして、獄死するまでに完成
したかどうかで漫画とアニメのどちらの銀になるかが揺らぎ
ます。親父がどっか行ったの「行った」を「逝った」と解釈
すると「わたしをおいて どこかにいってしまった」の裏付
にもなりそうです。つまり置き去りのまま死んだと。


 んで、いつものごとくまた死なずに人形を生み出し続けた、
という具合になります。実際、カリオストロが獄死した後も
目撃された噂があり、ロシアまで流布されたみたいです。


 それで銀は動き始めたわけですから、つまるところ最速でも
1795年には動き始めていたことになります。漫画の掲載スタート
に物語内の時間を合わせるならば、ジュンたちの時代は2002年
になります。と、いうことは……


 2002-1795=207。水銀燈は207歳ということになります。
つまり、現代が舞台なら200〜210歳らへんという具合です。


ちなみに1795年、日本では寛政7年、写楽が活動していたあたりで
11代将軍徳川家斉が政治していました。世界ではフランス革命
戦争が起こっていました。


 ただし、ウェブラジオ曰く設定は17歳らしいです。
17歳の娘をイメージして作られたのかもしれません。まあ、
銀ちゃんの気まぐれと言われれば、それまでですけども……


 ちなみにビスクドールの起源は1840年。ドイツのベルメール
が作った球体人形も1930年半ばですんで、ローゼン氏は実に50年
も技術を先取りしていたことになります。


 ……いろいろ考察してるうちに気付けば5時ですし、
記事も長くなってきました。次の記事では作中に出てきた
台詞とともに、妹たちの年齢まで考察しようかと思います。

双子でも気も合わない時くらいある 〜蒼星石考察〜

 ご無沙汰となってしまいましたが、ドールズ考察。
第6弾は蒼星石の考察で行ってみようと思います。
「蒼い子」「僕っ娘」で有名なお方ですね。


 ローゼンメイデン第4ドールのこの子は、すぐ上の姉である
第3ドール・翠星石と双子の関係にあります。翠星石の考察でも
述べたように、これは「ローザミスティカの形が2ヶぴたりと
重なる、最初から一つだったように」という所に由来するものです。


 ニッカポッカ、ショートヘアー、背の低いシルクハット、
紺碧のカラーリングに一人称も「僕」ということで、まず
抱いた印象はだれもが「男の子!?」だったことでしょう。


 服は翠星石のものと上半分はほぼ同じですが(肩回りが
少し違うかな)下半分はもう対といってもいいような具合
でございます。髪の分け目と目の色も対になっています。


 双子ということで身の丈は翠星石とほぼ同じ85cm。
新装版第一部4巻の表紙を見ると、蒼星石の重要アイテムの
一つである「庭師の鋏」はその身体の半分ほどの大きさです。
つまり約43cm。刃渡りは実に約21cmを誇ります。
この鋏で、心の樹にある「余計な枝」を切り、翠星石
「庭師の如雨露」とともに心を整えるというわけです。


 この鋏を出してくれる人工精霊の名は「レンピカ」。
香水の「ロリータ・レンピカ」からですね。余談ですが
俺の友人が実際に買った上俺に付けてくれましたが、いい香りでした。


 さて性格の方ですが至って真面目で従順。一本筋が通っています。
いや通っているというかもう貫いてます。自分に不利な場合ですら
(最悪命も懸ける状況でも)命令とあれば背きません。


 ゆえに、いくつもの悲劇的状況に巻き込まれます。漫画では
契約者の野望に加担し暗黒面に落ちます(第一部3巻〜4巻。)
契約者である結菱一葉の亡き弟の婚約者を心の樹ごと殺めるという
なんともダークなものでした。


 最終的にはそれが原因となり、自らを傷つけその動きを停める
に至ってしまいます。挙句に、その時出てきたローザミスティカ
水銀燈に奪われるという事態にまで発展してしまいます。


 第二部では、倒れた翠星石のためにあの水銀燈に取引を持ちかけ
自らのローザミスティカを引き合いに翠星石を助けました。


 アニメでは心の樹やnのフィールドこそ関わるものの、動機が
まったくの逆になります。契約者の柴崎元治の亡き息子・一樹
の代わりとしての扱いになりこそすれ契約者を恨むことなく、
むしろそばにいることで励ましていました。


 元治の妻であり、息子亡きあとずっと眠り続けているマツと、
彼女の心の中に根を張りつづける一樹の意思を何とか助けようと、
自身を救いに来た翠星石・ジュン一行と協力して尽力します。
これを利用した水銀燈の野望も阻止することになりました。


 しかしアニメ2期では偶然覘いた鏡に映った親父(槐?)の
影を見て、あまりにもトートツにアリスゲームの中に身を急がせ
ました。真っ直ぐな思いは、父の幸福=自分の幸福という答えに
行き着き、ついには水銀燈に敗れてしまいます。ゆえに、2期の
12話では……復活しませんでした……。


 アニメ漫画両方に共通するのは、血縁関係にある誰かを亡くした
お爺さんに仕え、その誰かに関わる別の誰かの心の樹に干渉する
という点。違うのは目的といったところです。


 意外なところでは第2部5巻。翠星石に「鍋をみといてくれですぅ」
と頼まれ、鍋をガン見しつづけ中身を焦がすという何とも想定外な
御茶目な一面も見せてくれました。


 とにかくまっすぐさゆえに苦労の絶えない蒼星石ですが、
その真直さが彼女の良いところ。どんな時も凛とした表情で
前を見据えるイメージが根強いです。